一昔前まで、プロダクトを作っていく段階とマーケティングは、あまり連動しているとは言いがたい状況でしたけどね。どんどん時代は変わっていくものです。変わっていく、というより、より効果的な方法を模索しているだけなんですけれども。
実際、マーケティングで商品を売る最低条件として、絶対に「ここは負けない」というような明らかな差別化、およびそれに伴うクオリティが必要になっていることは、前回の記事でお話しました。
商品のクオリティが売上に影響するのは、当然と言えば当然なのです。しかし、どういうわけか商品のクオリティはそこそこに、マーケティングで無理やり売ろうと考える人々が多いのですが。だからこそ必要になってくるのが、リアルタイムな商品の改良です。
日々、マーケティングを実施していると分かってくることがたくさんあります。仮説ではこういった層に対してこの商品は響くだろう、というように考えられていたことが、実際は違う層に刺さる、ということもあるでしょうし、売っていくうちに見えてくる問題点や改善点、ニーズもあります。
そういったユーザーや使用状況、活用状況、広告の結果からのフィードバックを詳しく分析し、なるべくスピード感を持って商品にも反映、修正を加えていく。これが出来るか出来ないかで、売上にも大きな差が出てきます。
ただし、もちろん、どういった修正を加えていくかに関しては、議論が必要です。受け取ったニーズや問題点をすべて反映させて、継ぎ接ぎのフランケンシュタインのようになってしまっても、一体何が軸になっているのかが分からなくなってしまいます。そうなると、今度はユーザーにとっても何が魅力なのか、理解しづらくなってしまうでしょう。
そういった面も加味しながら、詳しく分析し、反映させるべきポイントを絞って反映させていくこと。商品そのものに改善を加え、より魅力的な商品に仕上げていくことで、より商品の魅力で口コミを広げていくことが重要なのです。
だからこそ、マーケティングはもはや商品の開発と一心同体、とでも言える距離感になってきています。よい商品を生み出すこともマーケティングの一部です。よく、最高のコンテンツ・マーケティングは、商品そのものが時代を変えるほどのインパクトを持つものと言われることがありますが、商品そのものの差別化も、マーケティングの大きな役割を担っているのです。
もしこれから事業を立ちあげるだとすれば、いち早く商品やサービスを即座に改善していけるような体制をつくりましょう。そして、マーケティングから手に入れた情報を分析、議論し、スピード感を持って取り入れていきましょう。そこに大きなヒントがあるはずです。